・「ピアノ弾けるの!?」とちやほやされたい
・理論とか運指とかどうでも良くて、弾けると思わせられたらいい
・出来るだけ少ない労力でピアノを弾きたい
⇒この記事を読めば、どういう方向性で練習していけば良いかのヒントになります。
特にサラリーマン男性には、「もしもピアノが弾けたなら…」という人が多いと聞きました。
僕も他人事ではありませんが、みんな自己研鑽して頑張っている世界では競争率がインフレしすぎて、自分が特筆すべき能力の無い凡愚に思えて、何か周囲に負けない魅力を出していきたいとお悩みなのではないでしょうか。
ギャップって魅力のひとつで、普段ぼんやりしている冴えないおっさんが、さらっとピアノを披露した時の好感度上昇はすさまじいものです。要は吊り橋効果です(??)。
そもそも男性のピアノ人口が少ないこと、上達にコスト(お金と時間)が掛かること、聴力が幼児期に発達してしまうという現実が更にハードルを高くしてしまっていますが、そのぶん「男性でピアノが弾ける」ということのアドバンテージは更に大きなものになっているのかもしれません。
昨今はストリートピアノもたくさん置かれていますし、偶然を装って友達から拍手喝采を浴びる妄想をした人は多いんじゃないですか??
今回はそんな煩悩が捨てられない愚か者に向けて、「ピアノが弾けるように見せかける」という最低スキルの一例をお伝えしたいと思います。
楽しく演奏するには相応の練習が必要であることは、ピアノに限らず当然の事実です。そこまでのリソースを割きたくないがちやほやされたい、という人にはうってつけです。
最後に注意点もお伝えしますので、読んでみてください。
(ここでは方向性について触れているのみで、練習方法は別途まとめたいと思っています。)
■自己紹介
僕のピアノレベルは初〜中級ぐらい。
期間で言うと3歳から10年間習っていた程度ですが、これがけっこうおもしろいところで、周囲からは「すごい!」と言われて承認欲求が満たされる一方で、本当に上手い人の演奏がわかるので調子に乗らず火傷もしづらいという絶妙なポジションです。
ずぼらな性格も相まって、「どうやったらうまく見えるかなぁ」ということばかり考えていたわけです。
■いきなりまとめ
1)知ってる人が多く、ゆっくり切なげバラードを選ぶ。
2)投資は出来れば6~70,000円。厳しかったら1〜20,000円。
3)1曲全てマスターしようとせず、1フレーズを極める。
4)座らずに立ったまま弾く。
5)ペダルは「小節始め1音めをおさえた直後に離してすぐ踏みなおす」で乗り切る。
最も重要なポイントは、「1フレーズを極める」です。
右手だけで弾けるとか、自分も楽しめないような練習は不要です。有名な曲には何かしら心に残るフレーズがあるもので、この一部分だけをひたすら練習するのです。
みんなが知っているバラードがうってつけで、個人的におすすめな曲を選んでみました。もちろん自分が弾きたい曲で構いません。
■おすすめ曲
1)カノン / パッヘルベル
⇒「カノン進行」と言う人類の大発明なだけあって、とても幸せな気持ちになれる。
2)you / ひぐらしのなく頃に
⇒パチンコしてて綺麗だと思った。
3)SAY YES / CHAGE & ASKA
⇒アレルギー反応あるかもですけど、おしゃれだし国民的名曲。
4)いのちの名前 / 木村弓
⇒あー!懐かしい!素敵!失神しそう!大サビだけ狙う。
5)energy Flow / 坂本龍一
⇒ピアノ人口を増やした名曲。ちゃんと弾くにはそれなりに努力が必要。
6)チョコレートは明治 / いずみたく
⇒半音移行がとてもおしゃれ。
7)ウイスキーが、お好きでしょ / SAYURI
⇒慣れてきたら遊びやすい。
8)世界の車窓から / 溝口肇
⇒これ選ぶやつは変態。
これらの曲の中から良い感じのフレーズを抽出したら、あとは練習あるのみ。CM曲は短いので一曲まるまるいけるかもしれませんね。
最初は指が自由に動かないと思いますが、そこは根性です。どうしても指が思うように動かない人は「ハノン」を調べて練習してみてください。ハノンを毎日練習することも、上達の近道です。
繰り返しになりますが、僕が10秒ぐらいで考えたこのリストにこだわる必要はありません。自分が弾きたい曲を練習するのがベストです。
気が向いたら、上記リストの中からどれかを選んで、練習方法の参考例も書いてみたいと思っています。大層なものではなく、「メロディーと伴奏を分解してみると良いよ!」というだけのものです。
■おすすめ機材
1)KORG SP-250 (思い出補正)
・使ってるやつ。当時50,000円ぐらいで買ったけど今は売ってなくてショック。安いわりにピアノ感があって好き。
2)KORG D1 (50,000円ぐらい)
・グランドピアノの弾き心地らしい。実際触ったことないから知らんけどKORG自体がけっこうおすすめ。
3)PLAYTECH POP400 (40,000円ぐらい)
・なんか人気だった。見た感じコスパ良さそう。
4)注意点
・88鍵を選ぶほうが良い。妥協しても61鍵。
・電子ピアノ・ステージピアノがおすすめ。キーボードは別楽器だと思う。
・要はタッチ(弾いたときの感じ)がちょっと重いほうがそれっぽい。
・でも結局やれる人はなんでもやれるから、予算最重要視でどうぞ。
音楽は奥行きがあってたいへん興味深いものですが、そこまで求めている人は少なく、大半がエンジョイ勢のはず。そもそも楽しかったらええやん的な漢字してるし。そして楽しみを見出すには、「なんか良い感じに弾けてる!!」と気持ち良くなるところから。
投資ですが、それなりにかけたほうが楽しめるのは事実です。
個人的にはKORG製ステージピアノがおすすめですが、楽器屋さんで実機に触れてみるのがおすすめです。ところで楽器屋の店員さんって、好きでやってる人多いですよね。素敵だと思います。
安価なキーボードでもやれないことはないのですが、いろいろと軽すぎて違和感があります。同じ理由でロールピアノも初心者にはおすすめしません。両手で弾くには88鍵、最低でも61鍵あったほうが良い。※鍵盤数は数種類あります。
それと、ペダル(踏んでいる間だけ音伸びるやつ)は絶対あったほうがいい。初心者のコツは下記。
・踏んでから弾き始める(踏みっぱなし)
・2小節め以降は、小節始め1音めをおさえた直後に離す
・一瞬ですぐ踏みなおして(踏みっぱなし)、次小節はじめで離してまたすぐ踏みなおす
これを繰り返すだけです。踏みっぱなしだとジャイアンリサイタルみたいでやかましいので、適度に切ることだけ意識すれば良いです。
以上より、可能なら6~70,000円、厳しいなら1~20,000円でもOKとしました。心臓に剛毛が生えてる人は、友達に借りるとかストリートピアノで練習するとかで乗り切ってください。楽器屋さんは普通に迷惑。ってか絶対買ったほうがいいです。
僕のコスい経験則では、2~3個だけおしゃれなフレーズをマスターしておけば事足ります。しかも、キー音(一番低い音と高い音の理解でOK)さえおさえていれば、多少間違えてもバレないことが多い。人前で披露する時は数秒だけ弾いてサッと去る。これが大事。1曲ぜんぶ弾く必要など無いのです。
まとめに書いた「立ったまま弾く」というのもこれ。「あ、ストリートピアノあるやん。ふーん」とか言いながら、野良ピアノの調律具合に興味あんねん的な空気感を醸し出しつつ、ちょっとだけ弾いて満足して去るのです。座ったのに数秒で終わるとか地獄なんでやめましょう。
当然ですが、既に誰かうまい人が弾いている場合は近寄らないことです。
かの武田信玄公も「40歳からは負けぬように」と言われてました。関係あるか知らんけど。
弾き終わった時のどんな顔して立ち去ったらいいの問題も、これで大幅に軽減されます。付け焼き刃がニヤニヤしながら去っていくのは見るに堪えません。そもそも聞いてる側は、よっぽどうまくない限りすぐに興味を失います。
そうです。我々はプロじゃないんです。
「え?あのひとめっちゃうまくない?素敵!失神しそう!」と思わせられたら、化けの皮が剥がれる前に撤退するのです。
注意点はひとつ、「決して勘違いするな」です。
ここに書いたことを実践した人は、単に「ピアノを弾けるように見える人」であって、「ピアノを弾ける人」では無いのです。俺のピアノをわざわざ聞きたい人なんかいないという現実を忘れず、決してドヤ顔にならないように。普通に気持ち悪いです。
過去の為政者を見てください。驕り高ぶり、慢心から誰もが栄華を失いました。ちやほやされているこの瞬間こそ、いつも以上に慎重に、そして卑屈になりましょう。
どうでしょうか。
初心者向けピアノ曲はたくさんあるけど、正直いってインパクトに欠けるものが多いし、それなりのものを1曲マスターしようとするとハードルが高いと思います。でもそれが1フレーズなら射程範囲に入るのでは。
ターゲットを最小限に絞った後は、愚直に反復練習あるのみです。これすら出来ないなら、結局は何も出来ないですからね。
このわたくしが実例でございます。
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